MBA
早いもので、オーストリアで仕事を見つけて、ウィーンに引っ越してきてからもう1年半以上になる。私は未だに自分の仕事が好きだし、ウィーンという街も住みやすい場所だと考えている。仕事は楽しいのだが、毎週金曜日の午後になると、「今週末は何をしようか」という質問を自分に問うことになる。
少し変な話かもしれないが、精神的に一番負担になるのが金曜日の午後だった。月曜日の朝は「これから仕事をする」ことが決まっているので、特に考える事もなくやるべきこと (つまり仕事) を行えば良いのだが、週末のような自分の時間を何に使うかは、常に考えなければいけない。
当初は読書をしたり、美術館などへ行ったりした。友人と夕食をしたり、パーティーへ行ったり、ボルダリングやダンスなども始めてみた。それはそれで面白いのだが、もっと良い時間の使い方は無いものだろうかと頭のどこかでは常に考えていた様に思える。
そんな時に、私が日本を離れる直前に、友人が言っていたことを思い出した。「オーストリアに行ったらドクターか MBA コースに行くというのもアリだね」という何気ない一言だと思うのだが、もしそれが可能であるのなら大学で学び直すというのも悪い話では無いように思えた。ドクターコースについても調べてみたのだが、働きながら行けるコースというのを見つける事はできなかった (私の場合だと、これから Computer Science のフィールドへ行くというのも難しいと思うし..)。MBA はパートタイムのプログラムの方がむしろ多いらしいのだが、ウィーンで通える MBA プログラムというと、コースの内容の殆どがドイツ語で行われていたり (驚くべき事に、中の人に「何故英語で講義を提供しないのか」と訊いたところ、「学生が嫌がるから」という答えが返っていた)、大学そのものがウィーンの外にあり、通うのが (少なくとも私にとっては) 著しく難しいというものもあった。そんな中でも (そこまで安くは無い) 授業料を払って、時間 (大体毎週12〜14時間ほど勉強することが期待されている) をかけても良いと思えるプログラムを見つける事はできた。
MBA への入学は問題なく行う事ができ、実際に (公式に) 学生として登録されてからそろそろ1か月になる。最初はお決まりの自己紹介などで終わったのだが、徐々に内容も MBA らしいものに変わってきているように思える (MBA らしいものとは何か、と問われても答えに窮するのだけれど)。どちらにしても、MBA に入る前の、「気に入った本から無差別に読んでいく」という生活よりは、効率的に時間を使っているように感じる事ができる。
本などを読みながら理論を理解する以外にも、自分で何らかの行動を起こしてみるというのも、このプログラムの中には含まれている。狙いは理論として理解した事を、実践してみようというもので、学生の能動的な活動が求められている (と、少なくとも私は理解している)。このようなものが大学のプログラムに組み込まれているというのは結構珍しいように思えるし、未だ勝手が分からない状態でもある (最終的にはどうにかなるだろうという楽観もどこかにあるのだけれど)。
少なくとも MBA を始めた事で生活は変わった様に見える。これから数年間は学生であり続けると思うのだが、どんなことを学習し、どのような活動をするのか、自分でも楽しみである
